読書考
本を読むことが好きだ。
学生時代,司法試験の勉強そっちのけで本をずいぶんと読んだ。
奨学金を学校の授業料や法律書と無関係の本の購入に充てるのはずいぶんと心が痛んだが,法律家には教養も欠かせないと自分に言い聞かせ続けたことを覚えている。
その後,仕事以外に本をあまり読まなくなった。
ビジネス書や自己啓発本が平積みで並び,しかもパクリや寄せ集めばかりで嫌になったのがまず1つ。次に,現実が物語を超えたというのが1つ。弁護士の扱う事件は,時に物語よりも複雑で,物語よりも驚きが多い。
しかし,ここ1年位,随分と面白い本に当たった。
1冊目はゼロトゥーワンである。
次に,最近色々なところで目にする,サピエンス全史である。
私にとって面白い本とは,
①数年後に読み返しても価値があって②筆者オリジナルの主張が書いてある
というのが条件であるが,上の2冊は問題なくこれらを充たす。
この2冊を読んで,最近またよく読書をするようになった。
探せば面白い本がまだまだいっぱいあると知ったからだ。
諦めずに色々と探してみようと思う。