子どもの受験考
学生時代,塾の講師をさせてもらったことがある。
子どもと共に考え,悩み,何のために勉強するのか,どうやって勉強すれば成績が伸びるのか,非常に良い時間を過ごさせてもらった。
現在,小学校では,学習塾に通う子どもが多いような気がする。
中学受験をする子どもであれば,小学3年生か遅くとも4年生。
そうでなくても小学4年生には通い始め,5年生にもなればクラスのほとんどが通塾しているような感覚である。
小学校の方でも,やるべきことが増え,単位数が厳しくて,学習塾に任せざるを得ない部分もあると思うし,現にそう発言する教師も見たことがある。
学習塾に通うことが悪いことだとは思わない。
ただ,子どもが遊ぶ時間が減るのは少し嫌だと思う。
作家の鈴木光司氏が,「受験は2回までしか耐えられない」という論をどこかで展開しておられたが,私もこれに概ね賛同する。
中学受験,高校受験,大学受験の3回は,子どもには負担が大きすぎる。
熱心に勉強すればする子ほど,特に失敗したときのダメージは大きい。
そこで,親も戦略を立てる必要がある。
中学は受験させない。
中学受験させるなら中高一貫校に。
子どもの性格によっては,大学までエスカレーター式のところに早くいれる。
中学・高校と好きなことに打ち込ませ,大学はいかないことも含め,海外も視野に。
正直,これからの世の中,大学が必要だとは思えない。
私が大学時代を遊んで過ごしたというのもあるが,少なくとも大学に遊びにいくぐらいなら,もっと本気で遊んだほうがいい。
個人的には偏差値の高い大学に行って,お医者さんになって。公務員になって。なんて時代はもう終わっていると思っている。
ただ,勉強はすべきだし,個人的には機会があれば大学院に行きたいとも思っている。
勉強すればするほど,世の中は知らないことだらけだし,1つのことを究めていくことで,見方が変わって世界が変わる。